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景気浮揚と財政健全化の「二兎」を追う補正予算 アベノミクス第2幕


 今回の補正予算案は昨年4月の消費税増税で落ち込んだ景気をいち早く回復軌道に戻すため、消費と地方に的を絞った政策が盛り込まれた。平成24年度補正の10兆円、25年度補正の5兆5千億円と比べ規模も小ぶりにし、景気浮揚と財政健全化の二兎を追う。

 24年12月の安倍晋三政権誕生後のアベノミクスの第1幕では、日銀による大規模な金融緩和と機動的な財政出動をテコに、円安株高や企業業績の改善をもたらし、日本経済はデフレ脱却目前まで持ち直した。だが、物価上昇のスピードに企業の賃上げが追いつかず、家計や地方では負担がじわりと増してきた。そこに消費税増税が重なり、景気に急ブレーキがかかった。26年度の実質国内総生産(GDP)の成長率はリーマン・ショック後の21年度以来5年ぶりに前年度比マイナスとなるもようだ。

 経済対策では、消費喚起策として新たな交付金をあえて盛り込んだり、中小企業支援を手厚くしたりした。「生活者」「事業者」という表現を使い、円安株高の恩恵を受けにくい国民の暮らしに配慮する姿勢を強調した。成長戦略の加速をにらみ、競争力強化策が目立った1年前の補正とは様変わりした印象だ。

 与党内から歳出圧力が根強かった公共事業は緊急性の高い施策に絞った。25年度の補正では公共事業に1兆円を充てたが、今回は3300億円にとどめ、予算の大半を次年度へ繰り越さないように配慮。国債費の大幅減額と合わせ、財政健全化への取り組みを前進させた。29年4月に消費税率を10%に引き上げるまでに残された時間はあと約2年3カ月。その間に、日本経済は負担増に耐えうるだけの体力を回復できるのか。今回の補正予算案はアベノミクス第2幕のキックオフとなる。(小川真由美)

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